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研究業績2023年

①宮上が1st authorで、西﨑・久代・坂入・古坂・青木・梁・内藤が関わった論文です。誤嚥性肺炎患者に歯科医師がプロフェッショナルな口腔ケアをしたらどのくらい再発が減るのかという研究を行いました。本研究はヒストリカルコントロールの前向き研究として行いました。結果として、再発率は、コントロール群が44%であったのに対し介入群は27%まで減少しました。さらに介入早期から歯科医師の口腔ケアの効果が有効であることを証明した論文になります。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0020653923009747

②宮上・久代・内藤が関わった論文です。誤嚥性肺炎の歯科介入論文のサブ解析です。Firstは東京歯科大学摂食嚥下リハビリテーション学分野の山口浩平先生です。入院時の口腔衛生(OHAT)が不良群で入院期間が長くなったと報告されました。OHAT不良群も経時的な歯科介入をすることでOHATが改善しており、この側面でも歯科介入の重要性が示唆されます。併せて、誤嚥性肺炎の患者の口腔内の観察の重要性を示しています。こちら医科歯科大学との合同研究でプレスリリースされております。併せてご確認ください。
https://qr.paps.jp/iZYa2
https://qr.paps.jp/0mXjl

③宮上が関わったReview論文です。宮上が入っているJAPEP(Japan Aspiration pneumonia inter Professional team Educational Program)で行った誤嚥性肺炎の診療で大事なことを調査したスコーピングレビューになります。誤嚥性肺炎の診療で大切なのは、Diagnose Treat and SUPPORTです。グラフィックもとても見やすいので参考にしてください。
https://qr.paps.jp/91F2TT

④伊藤・宮上・鈴木まゆ・仁科・内藤が関わった症例報告です。IEの診断までは行きついたがIEのエントリーに難渋した報告です。実は半数以上の症例でIEのエントリーが分からないこともありますが、本症例のようにエントリーを見つけることでアクションが変わることを示した報告となります。
https://qr.paps.jp/yToc8
①当科の宮上が代表世話人を務めるTokyo GIM Conferenceで発表した脊髄終糸症候群の症例がJournal of medical case reportよりPublishされました!本症例は特異的な身体所見がなく、この疾患を知らないとそもそもいきつかない非常に診断に難渋した症例です。東京北医療センターの先生方が丁寧な問診・身体診察で除外するべき診断を詰めてくださり、病院間の連携を行い、整形外科の先生とも垣根を越えてDiscussionした結果診断に至れた症例です。是非ご一読ください。
https://qr.paps.jp/XCDS8
併せて、このような症例も含めてTokyo GIM Conferenceは毎月第二週の金曜日に稀な症例やマネジメントで困った症例など、大変勉強になる症例検討会を行っておりますので是非奮ってご参加ください!(Facebookでの宣伝を行っておりますので是非友達登録お願いします。)

②当科の宮上と峯が共著者となっております。Diagnosis誌に「症例報告を診断の改善に役立てるための方法」についてまとめた論文が公開されました!症例報告を書くだけでなくどのように臨床や診断に役立てるか、良質な診断をするためにどのような視点を持つべきか書かれています。
https://qr.paps.jp/QuvJV

③東京北医療センターとのコラボレーション第二弾です。当科の宮上が症例報告の指導医として共著者となっております。声門上粘液水腫は喘鳴がない症例でもあり得て,気管内挿管が難渋することがあります.通常の粘液水腫と違い男性に多いようです.当科の指導医は症例報告指導も積極的に行っています。まずは見学から是非!
https://qr.paps.jp/gdg6f

④当科の宮上・西﨑・内藤が共著者となっております。背部痛を主訴とした胃アニサキス症の症例を報告しました。アニサキスで背部痛!?となると思いますが、機序も含め科学的根拠を説明しております。本報告は、順天堂大学の6年生に執筆いただきました。医学生にも積極的にエビデンスの発信をしてもらっています。是非ご一読ください。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10858806/pdf/cureus-0016-00000052124.pdf
同じCOVID-19の抗体キットでも、RocheとAbbottには大きな違いがあることを発表しました。今後、組み合わせで使うことも検討されます。順天堂総合診のYan Yan助教の研究です。
https://www.nature.com/articles/s41598-024-53656-2
宮上が1st authorで、西﨑・久代・坂入・古坂・青木・梁・内藤が関わった論文です。
誤嚥性肺炎患者に歯科医師がプロフェッショナルな口腔ケアをしたらどのくらい再発が減るのかという研究を行いました。本研究はヒストリカルコントロールの前向き研究として行いました。結果として、再発率は、コントロール群が44%であったのに対し介入群は27%まで減少しました。さらに介入早期から歯科医師の口腔ケアの効果が有効であることを証明した論文になります。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0020653923009747
宮上が関わったReview論文です。
宮上が入っているJAPEP(Japan Aspiration pneumonia inter Professional team Educational Program)で行った誤嚥性肺炎の診療で大事なことを調査したスコーピングレビューになります。誤嚥性肺炎の診療で大切なのは、Diagnose Treat and SUPPORTです。グラフィックもとても見やすいので参考にしてください。
https://link.springer.com/article/10.1007/s41999-023-00898-4
伊藤・宮上・鈴木まゆ・仁科・内藤が関わった症例報告です。
IEの診断までは行きついたがIEのエントリーに難渋した報告です。実は半数以上の症例でIEのエントリーが分からないこともありますが、本症例のようにエントリーを見つけることでアクションが変わることを示した報告となります。
https://qr.paps.jp/yToc8
宮上・久代・内藤が関わった論文です。
誤嚥性肺炎の歯科介入論文のサブ解析です。Firstは東京歯科大学摂食嚥下リハビリテーション学分野の山口浩平先生です。入院時の口腔衛生(OHAT)が不良群で入院期間が長くなったと報告されました。OHAT不良群も経時的な歯科介入をすることでOHATが改善しており、この側面でも歯科介入の重要性が示唆されます。併せて、誤嚥性肺炎の患者の口腔内の観察の重要性を示しています。
https://link.springer.com/article/10.1007/s41999-023-00917-4
こちら東京医科歯科大学との合同研究でプレスリリースされております。併せてご確認ください。
【東京医科歯科大学プレスリリース】
1パンデミックで保健所のHIV検査は減りましたが、検査への関心はどうなったのでしょうか?Yahoo!の検索履歴データを解析したところ、「保健所のHIV検査」の検索は急減しましたが、「郵送キット検査」への関心は減っていませんでした。順天堂総合診の大学院生、金森里英の研究論文です。
Kanamori R, Umemura F, Uemura K, Miyagami T, Valenti S, Fukui N, Yuda M, Saita M, Mori H, Naito T.
Web-Based Search Volume for HIV Tests and HIV-Testing Preferences During the COVID-19 Pandemic in Japan: Infodemiology Study. JMIR Form Res. 2024;8:e52306.
https://formative.jmir.org/2024/1/e52306
1 A Predictive Rule for COVID-19 Pneumonia Among COVID-19 Patients: A Classification and Regression Tree (CART) Analysis Model
COVID-19の患者さんの肺炎の有無をCTを撮影せずに予測できたらというclinical questionを基に作成しました。不必要なCT検査が減らせたらとも思ったことがきっかけです。
解析は、classification and regression tree (CART) にて行っています。
結果としては、221名のCOVID-19患者さんのうち160名(72.4%)が肺炎を来たしており、
Ⅰ C-reactive protein (CRP) levels of >1.60 mg/dL (incidence of pneumonia: 95.7%)
Ⅱ CRP levels of ≤1.60 mg/dL + age >35.5 years + lactate dehydrogenase (LDH)>225.5 IU/L (incidence of pneumonia: 95.5%)
Ⅲ CRP levels of ≤1.60 mg/dL + age >35.5 years + LDH≤225.5 IU/L + hemoglobin ≤14.65 g/dL (incidence of pneumonia: 69.6%)
以上の三群が高リスク群でした。臨床的に有用な結果と考えます。
A Predictive Rule for COVID-19 Pneumonia Among COVID-19 Patients: A Classification and Regression Tree (CART) Analysis Model - PubMed (nih.gov)

2 Aplastic crisis due to human parvovirus B19
遺伝性球状赤血球症にparvo virusB19感染が併発しaplastic crisisに至った教科書的には有名ですが珍しい症例です。
Aplastic crisis due to human parvovirus B19 - PubMed (nih.gov)

3 Toxic megacolon in Clostridium difficile colitis
CD colitisの最重症例である中毒性巨大結腸症を経験した症例です。
Toxic megacolon in Clostridium difficile colitis - PubMed (nih.gov)
仲西 雄大先生の学位論文がCureus Journal of Medical Scienceアクセプトされました。
大腸菌菌血症の死亡率の臨床的な予測因子をChi-Square Automatic Interaction Detector(CHAID)による決定木解析にて明らかにしました。
大腸菌菌血症患者420名のうち56名(13.3%)が死亡し、高リスク群は、
Ⅰ total protein level ≤5.10 g/dL (incidence, 46.2%)
Ⅱ total protein level ≤5.90 g/dL with disturbance of consciousness (incidence, 39.4%)
Ⅲ total protein level >5.90 g/dL with hemoglobin level ≤11.10 g/dL and lactate dehydrogenase level ≥312.0 IU/L (incidence, 42.3%)
の三群でした。臨床的にも有用な興味深い結果となっています。
Predictive Rule for Mortality of Inpatients With Escherichia coli Bacteremia: Chi-Square Automatic Interaction Detector Decision Tree Analysis Model
金澤晶雄先生の論文が掲載されました。
国内のDPCデータベースを用いて、HIV感染者におけるCOVID-19の重症化に関連するリスクファクターについて検討を行いました。HIV感染者において高齢、高血圧が重症化に関連する因子として示唆されました。
Risk factors for progressing to severe COVID-19 among people living with HIV in Japan: A hospital claims database study - ScienceDirect
Kanazawa A, Yan Y, Yuda M, Fukui N, Saita M, Mori H, Naito T
パディアチィ プラベン先生、城戸 秀倫先生の論文が掲載されました。
Long-term effect of letrozole on metastatic uterine STUMP; 悪性度不明な子宮平滑筋腫瘍の転移に対してのレトロゾール(アロマターゼ阻害剤)の長期効果)が "The Journal of Obstetrics and Gynaecology Research" に出版されました。
今後アロマターゼ阻害薬がSTUMP治療において有用な選択肢と期待します。
Praben P, Kido H, Terao Y, Takagi T, Hayashi T, Naito T, Kato S  A case report. J Obstet Gynaecol Res. 2023.
https://doi.org/10.1111/jog.15777
https://obgyn.onlinelibrary.wiley.com/doi/pdf/10.1111/jog.15777
峯優一郎先生の論文が掲載されました。
本症例はCOVID-19パンデミック下において医師の認知エラーや患者や医療者を取り巻くシステム要因など複数の影響により診断が遅延した感染性心内膜炎の1例です。感染性心内膜炎を疑う際に患者背景に注意し身体診察を繰り返し行うことや血液培養を3セット採取することの重要性、本症例の診断プロセスから特にCOVID-19流行下において診断遅延につながる複数の要因について考察しています。是非ご一読いただけますと幸いです。
Navigating Complex Diagnostics During COVID-19: Repeated Testing Unveils Infective Endocarditis in a 61-Year-Old Woman.
Mine Y, Miyagami T, Furuya S, Kondo Y, Furusaka T, Naito T.Am J Case Rep. 2023 Jul 13;24:e939793. doi: 10.12659/AJCR.939793.
PMID: 37438953
発熱がウイルス性肺炎の重症化を抑制するメカニズムについての研究が報告されました。
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/release/23/07/10/17157/
<プレスリリースはこちら>
◆体温が38℃以上になるとインフルエンザウイルスや新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する抵抗力が上がることを世界で初めて明らかにした。
◆体温の上昇により活性化した腸内細菌叢は、体内の二次胆汁酸レベルを増加させて、ウイルスの増殖およびウイルス感染による炎症反応を抑えていることが分かった。
◆二次胆汁酸は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症度を予測しうるバイオマーカーになることが分かった。
◆胆汁酸受容体を標的にすることによりウイルス性肺炎の重症化を抑える新しい治療薬の開発などに繋がることが期待される。
宮上泰樹先生の論文が掲載されました。
病院総合医と診療所に勤務する総合診療医の重要視していることを比較したアンケート研究がBMC primarycareにpublishされました。日本病院総合診療医学会の田妻会長や、志水太郎先生、山田徹先生、SHMのコアメンバーのFlora Kissule先生にご指導いただき完成しました。本研究は病院総合診療医の重要視していることを調査した初めての研究です。是非ご一読いただけますと幸いです。
Roles considered important for hospitalist and non-hospitalist generalist practice in Japan: a survey study.
Miyagami T, Shimizu T, Kosugi S, Kanzawa Y, Nagasaki K, Nagano H, Yamada T, Fujibayashi K, Deshpande GA, Flora Kisuule, Tazuma S, Naito T.
BMC Prim Care. 2023 Jul 7;24(1):139.
金澤晶雄先生の論文が掲載されました。
Evaluation of a Medical Interview-Assistance System Using Artificial Intelligence for Resident Physicians Interviewing Simulated Patients: A Crossover, Randomized, Controlled Trial
医療面接におけるAIベースの問診、鑑別診断のサポートシステムの有用性を評価しました。AI使用群と非使用群それぞれ10名の研修医における模擬患者の症例に対しての診断の正確性と問診の所要時間を比較したRCTです。AI使用群では、有意な診断の正解率上昇、問診時間の短縮が得られ、AI問診サポートシステムが今後の診療支援に有用な可能性を示しました。
International Journal of Environmental Research and Public Health
https://doi.org/10.3390/ijerph20126176
鈴木麻衣先生の論文が掲載されました。
服薬支援アプリの利用により、HIV患者(PLWH)の服薬コンプライアンスを改善し患者医療者間のコミニュケーションを促進させることが示唆されました。
JMIR Formative Research - A Mobile Medication Support App and Its Impact on People Living With HIV: 12-Week User Experience and Medication Compliance Pilot Study
Suzuki M, Yamanaka K, Fukushima S, Ogawa M, Nagaiwa Y, Naito T
A Mobile Medication Support App and Its Impact on People Living With HIV: 12-Week User Experience and Medication Compliance Pilot Study
JMIR Form Res 2023;7:e43527|doi: 10.2196/43527| PMID: 37021843
髙橋雄一先生の論文が、EJCRIM(European Journal of Case Reports in Internal Medicine:ヨーロッパ内科学会)に採択されました。
本症例は10年間以上の長期的なDPP-4阻害薬の内服によるRS3PE症候群を発症し、当該薬剤中止後にリウマチ性多発筋痛症を続発した世界初の報告例です。本症例から薬剤性の除外は常に重要である事と、薬剤性で惹起した膠原病疾患においても二次的な他の膠原病疾患に罹患する引き金となる可能性を踏まえ、必要に応じて中・長期的に外来で経過観察をする意義を述べています。
RS3PE syndrome with subsequent PMR caused by long-term DPP-4 inhibitor use.
Yuichi Takahashi,Gautam A.Deshpande,Yoshinori Kanai,Kwang Seok Yan,Toshio Naito
doi:10.12890/2023_003914
大学院2年生の小林孝照先生の論文がBMJ Global Healthに掲載されました。
ソーシャルメディアがCOVID-19ワクチンの「接種の意向」や「信頼性」に与える影響を評価した研究です。 https://gh.bmj.com/content/8/5/e010370.full
総合診療科大学院生の金森里英先生の論文がケアネットで取り上げられました。
「医療者の無症候コロナ感染が増加、既感染の割合は?/順大」
https://www.carenet.com/news/general/carenet/56271
Kanamori R, et al., Increased SARS-CoV-2 seroprevalence and spread of infection without awareness among healthcare workers through 2020-2022 in a Japanese medical center.
Sci Rep. 2023 Mar 27;13(1):4941.